不動産情報サービスのアットホームは、2019年度の首都圏居住用賃貸物件における定期借家物件の募集家賃動向を公表しました。2019年4月から2020年3月における東京23区、東京都下、神奈川県、千葉県、埼玉県の定期借家マンションやアパートにおける平均募集家賃について、シングル向き（30平方メートル以下）、カップル向き（30超～50平方メートル以下）、ファミリー向き（50超～70平方メートル以下）、大型ファミリー向き（70平方メートル超）に物件を分類して算出したとのことです。マンションにおいては、東京都下を除き、いずれの面積帯において前年度よりも概ね上昇傾向にあるとのことです。普通借家物件と比較すると、大型ファミリー向きの平均募集家賃は、全エリアにおいて定期借家物件の方が高くなっており、特に東京23区の定期借家物件は、好立地、高グレードな物件が多いことも要因となり、前年度比2.1％増の38万6,800円で、普通借家物件の平均募集家賃より約9万円上回ったようです。募集エリアは家賃水準の高い港区や新宿区に集中しており、普通借家物件は低層マンションの募集が多いのに対し、定期借家物件は20階建て以上の高層タワーマンションの募集が多い傾向にあるようです。賃貸マンション全体に占める定期借家物件の割合は、東京23区では5.2％、東京都下3.3％、神奈川県3.7％、千葉県2.1％、埼玉県3.6％となっているもようです。アパートでもいずれの面積帯においても前年度よりも概ね上昇しており、エリア別にみると特に神奈川県の大幅上昇が目立ち、上昇幅は全面積帯で10％を超えたようです。普通借家物件を比較すると、マンションほど大きな金額差は見られないものの、東京23区のファミリー向きは平均募集家賃14万5,600万円で、普通借家物件を約1万8,000円以上、上回ったとのことです。賃貸アパートに占める定期借家物件の割合は、東京23区では4.4％、東京都下2.0％、神奈川県2.9％、千葉県0.7％、埼玉県1.0％となっており、面積帯別に見るとシングル向きの定期借家の割合が他のタイプより高くなっている傾向にあるようです。