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3.12019
三菱UFJ銀行、関西を中心に約10市で指定金融機関を辞退
地方自治体の公金収納や支払い事務などを受託する指定金融機関をめぐり、三菱UFJ銀行が関西を中心に約10市で指定を辞退したとのことです。長引く低金利により経営環境が悪化し、採算割れを強いられている指定金融業務の見直しを行った結果、手数料の増額を断った自治体との契約を解除したもようです。指定金融機関は、自治体のお金を預かることで多額の公金を預金として運用できるのに加え、地方債の引き受けなど自治体との幅広い取引を通じた手数料収入で経費を相殺できると考えられていましたが、地域住民の信頼感が増す利点はあったものの低金利で本業の貸出業務は利ざやが縮小し、銀行側の預金が増えても十分利益を稼げる運用先が見つからずビジネスモデルの見直しを迫られることもあったようです。税金の収納作業において自治体ごとに異なる書式を手作業で仕分けするため手間がかかるにもかかわらず、自治体が銀行に支払う手数料は、コンビニエンスストアでの税金収納などに比べて著しく安かったため、各行はこのような経営環境の悪化により、人員・業務量の削減に加え、店舗網の見直しにも着手したとのことです。しかし、指定金融業務の手数料の見直し交渉が進めば自治体と金融機関の力関係に変化が生じる可能性があるともいえそうです。