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3.122019
「内部昇格」による東証1部上場、7割超え
東京証券取引所市場第1部の企業数が2部やマザーズ経由で上場する「内部昇格」で押し上げられていることが判明しました。2011年以降、内部昇格が7割超にのぼっており、2部・マザーズ経由の場合、上場基準が大幅に緩くなっているため、内部昇格企業は時価総額や売買代金も小さいため、国際競争力の面において日本市場の問題となっており、東証は3月中に改善案をまとめるとのことです。東証1部は企業数の肥大化が続くうえ、小規模な企業も目立ち、投資マネーが日本株を敬遠する要因になっており、1部企業の時価総額の中央値はニューヨーク市場の約4分の1、ロンドン市場の半分以下にとどまっているようです。東証1部の企業数は49年からの約70年間で5倍超に増えており、世界的な株高の影響もあって、11~18年には約460社増と急拡大しています。また、新規上場の内訳をみると、未公開企業などによる直接上場は14%にとどまっている一方、2部経由が51%、マザーズ経由が21%で、内部昇格全体では7割超にのぼっているとのことです。直接上場とジャスダック経由の場合、250億円の時価総額が必要なところ、2部・マザーズ経由の場合は40億円でハードルは大幅に下がり、2部・マザーズへの上場に必要な時価総額は10億~20億円でもっと小さくてすむとのことです。