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三菱UFJ、2019年3月期に1,000億円規模の追加損失、新システムの開発を中止

三菱UFJ(MUFJ)は、2019年3月期に1,000億円規模の追加損失を計上し、クレジットカード子会社の三菱UFJニコスは投資に見合った収益を見込めないとして新システムの開発を中止するとのことです。減損損失は投資済みの750億円程度で、払いすぎた利息を顧客に返す「過払い金返還」に充てる引当金も計上するもようです。MUFGの19年3月期の純利益は9,500億円を見込んでおり、また、業務の効率化で固定費の削減が進んでいるため業績は据え置きになるもようです。ニコスは過去の合併でDCカード、MUFGカード、ニコスカードの3種類のクレジットカードを提供しており、各カードの管理システムが別々にあるため余分な経費がかかっているようです。2016年から新システムの開発を始め、22年3月期までに1,500億円の開発費を投じる計画でしたが、ここ1年でキャッシュレス決済をめぐる競争環境が激しくなり、QRコードなどを使った競合のキャッシュレス決済に対抗する新サービスの機能は、システム統合中に加えることができないため、煩雑なシステムの開発・統合作業に時間をかけていれば、競争力を失いかねないと判断し、追加の構造改革費用も計上するとのことです。MUFGは、2月に高速データ配信を手がける米アカマイ・テクノロジーズと共同出資会社を設立しており、両社が開発した新型ブロックチェーンを使い、2020年前半をメドに高速の決済基盤を提供したうえで毎秒1,000万件超の高速決済をめざし、ニコスのクレジットカードもこの基盤にのせて今後の戦略を練り直すとのことです。

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