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銀行とフィンテック企業、両者の契約交渉が難航、システム開放の遅れを懸念

銀行とフィンテック企業は、両者の契約交渉に遅れが生じているためフィンテックが提供する会計支援などのサービスの中断が懸念される事態になってきたもようです。全国銀行協会によると外国銀行を除く約140行のうち3月末時点でシステム開放の準備が整っているのは95行とのことです。フィンテック企業は、銀行口座やクレジットカードの情報にアクセスし取引の明細を集めてサービスを展開しており、例えばマネーフォワードの「クラウド会計」においては、取引を自動仕訳することにより経理の作業負担を軽くする仕組みになっているようです。しかし、マネーフォワード側に預金口座のパスワードを預ける必要があるため、情報流出を心配する企業や個人がいるのも実情です。金融庁は、2017年に銀行法を改正し銀行にシステムの仕様を外部に公開するよう求め、フィンテック企業には銀行と正式に契約を結ぶよう義務づけたとのことです。地銀を取り巻く経営環境が厳しさを増すなか、デジタル化を地銀のビジネスモデルを改革する好機と捉え、金融庁は地銀とフィンテック企業を仲介しようと相談会を始めたもようです。銀行システムのIT企業への開放は多種多様な金融サービスの開発につながる可能性があるものの、安全・安心と適正な対価のバランスを探る必要があると懸念しているようです。

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