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11.222019
フィンテック企業、銀行との契約に向けて交渉難航
金融とITが融合したフィンテック企業が費用負担などをめぐって銀行との契約に向けて交渉が難航しているとのことです。2020年5月末までに銀行と契約を結ばなければ銀行のシステムに接続できなくなり、家計簿アプリや会計支援といったサービスを中断せざるを得ない恐れがあるもようです。フィンテック企業は、顧客からインターネットバンキングのログインIDやパスワードを提供してもらうことで出入金記録を入手して自社のサービスに利用しており、銀行側はフィンテック企業による「成り済まし」が出てきて個人情報が漏れる可能性を懸念し、利用を踏みとどまっているようです。このため国は2017年に銀行法を改正し、フィンテック企業に対して銀行と契約を結ぶことを義務付け、その上で銀行のシステムから必要な情報を得る形式に切り替えること、そして、銀行側には接続に応じられるようシステムの整備を進め、両者が納得する形での協業を要請しているとのことです。全国銀行協会によると、大手銀行や地銀を中心に130行がシステムを開放する方針を表明しており、そのうち100行程度が既に連携できる状態になっているものの、フィンテック企業が期限までに全ての銀行と契約にこぎ着けられるかどうかは不透明のようです。