政府が28日に発表した雇用関連統計によりますと、4月の完全失業率（季節調整値）は2.8％と前月から0.2ポイント上昇したもようです。4月の有効求人倍率（季節調整値）は1.09倍となり、前月から0.01ポイント低下したとのことです。新型コロナウイルスの感染再拡大で4月25日から東京や大阪などに3回目の緊急事態宣言が適用されました。宣言は6月20日まで延長される見通しで、雇用の下押し要因となっているようです。有効求人倍率は仕事を探す人1人に対し、企業などから何件の求人があるかを示します。4月は企業からの有効求人は前月から1.4％増え、働く意欲のある有効求職者数は2.6％増えました。求職者の伸びが求人を上回り、2カ月ぶりに悪化したもようです。雇用の先行指標となる新規求人数（原数値）は前年同月比で15.2％増加し、昨年4月の1回目の緊急事態宣言で大きく落ち込んだ反動が出たようです。産業別に見てみますと、教育・学習支援業（43.6％増）や製造業（32.8％増）は大きく増える一方、宿泊・飲食サービス業（2.9％増）はなお厳しい情勢が続いているとのことです。