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価格転嫁、下請け15万社調査へ 経産省

経済産業省は下請けの中小企業15万社を対象に、原材料コストや人件費の上昇分を価格転嫁できたかどうか大規模な調査に乗り出すようです。昨秋の調査の3倍強にあたる企業に対象を増やし、4月に実施するもようです。悪質事業者の洗い出しを急ぐとともに、大企業との取引環境の一段の改善につなげるとのことです。円滑な価格転嫁を進めなければ、賃上げの裾野も広がらないと判断したようです。中小企業向けの調査に先立って経産省は、3月までに大企業を中心とした発注側の企業に下請け対策を徹底するよう求め、4月調査はこの結果を受注側から裏付ける狙いで、ヒアリングを通じ発注側の対応を集約し、スコア付けするもようです。下請け企業との価格交渉にあたって、一方的な交渉拒否など下請け振興法上の問題があると判断した場合、国が文書で注意喚起や指導をするようです。これまでは独占禁止法や下請代金法に違反する極端に悪質なケースに限り、公正取引委員会が対応してきたようですが、今回は指導の対象も広げるとのことです。特に足元では、原油高などを背景に原材料費の高騰や企業物価の上昇が続き、日本銀行が発表した1月の企業物価指数は前年同月比で8.6%上昇。5%を超える上昇幅は8カ月連続で、1970年代の石油ショック以来の長さになったようです。コスト上昇分の価格転嫁が進まなければ、中小企業の収益が圧迫され、人件費の増加を価格に反映できないとなると岸田文雄政権が進める賃上げも広がりません。経産省は昨年10月に初めて中小4万社を対象に、価格転嫁の実態調査を実施し、注意喚起をした企業は十数社だったようです。業種別のスコア順位は、全16業種のうち、トラック運送、印刷、自動車・自動車部品が下位だったもようです。

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