損害保険ジャパンは2022年度に、取引先が経営難に陥って売掛金を回収できない場合、3日以内に保険金を支払う中小企業向け保険を販売するようです。売掛金を回収できずに連鎖倒産するリスクを抑えるとのことです。コロナ禍の長期化で飲食や製造業では苦境が続き、銀行などから融資を受けられるまでのつなぎの資金繰りを支えるもようです。1件あたりの保険金の上限額は100万～300万円を軸に検討し、貸し倒れリスクを補償する既存の保険は支払期日から3カ月など一定の期間が必要だったようです。銀行や消費者金融などで融資を受けなければ資金繰りが続かなくなるため、特化型の保険が必要と判断したとのことです。既存の保険は事前に全取引先の社名や財務状況、貸し倒れ履歴を保険会社に申告する必要があったようですが、新保険は契約企業の業種と売上高のみの申告を求めるようです。取引先の社数や景況感を予測し、過去の企業倒産関連のデータなどをもとに保険収支が安定する保険料を設定できると判断したとのことです。保険会社側で取引先が経営難となるリスクを推計できるため、企業の与信管理業務を軽減できるようです。主要顧客は売上高が100億円以下の中小企業を想定し、卸売業や製造業で1億円の売上高の場合、保険料は年間20万～40万円程度となる見込みのようです。地域金融機関や保険代理店を通じて販売し、今後3年間で3万件の契約、100億円超の収入保険料を見込むとのことです。