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4.272022
みずほ信託、野村系の基盤でデジタル証券発行へ
みずほ信託銀行は野村ホールディングス(HD)やSBIHDが出資する「BOOSTRY(ブーストリー、東京・千代田)」が提供するデジタル証券の発行システムに参加するようです。年内にも不動産をデジタル証券化し、小口化して販売会社に売ってもらうことを目指すもようです。デジタル証券の発行や管理のための基盤を巡り勢力争いが活発になってきたとのことです。デジタル証券はセキュリティー・トークンとも呼ばれ、ブロックチェーン(分散型台帳)技術を使い、「有価証券とみなされる権利」が電子的に発行され、2020年に施行した改正金融商品取引法で解禁されたようです。デジタル証券を使えば事業者は迅速に資金調達でき、投資家も、流動性が低くて従来は投資しにくかった資産に投資しやすくなります。不動産はデジタル証券の普及により個人投資の活性化が期待できる分野の一つです。ほかにプロジェクトファイナンスやM&A(合併・買収)ファイナンスなどこれまで個人投資家になじみがなかった商品での需要も見込まれるようです。デジタル証券の本格普及期を前に、各社は独自で基盤を開発するか、相乗りするかの選択を迫られているようです。ブーストリーの基盤にはこれまで信託銀行の参加はなく、不動産関連のビジネスに強みを持つみずほ信託を取り込むことで連携効果を狙うもようです。ブーストリーはトークンの規格や取引の仕様を標準化し、オープンソースのソフトウエアとして開発することで参加企業が開発・運営に関与できるしくみをとり、参加者はシステムの利用料を払い、発行基盤を利用できるようです。