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5.182023
ベイン、システムインテグレーターのIDAJ買収 200億円
投資ファンドの米ベインキャピタルが、製造業の研究開発分野を専門とするシステムインテグレーター(SIer)のIDAJ(横浜市)を買収したことがわかりました。買収金額は約200億円とみられるようです。IDAJは試作や実物で実験をしなくても、コンピューター上で耐久性を測れるシステムなどを手がけるようです。ベインのネットワークや資金を活用して、さらなる成長につなげるとのことです。創業者の徐錦冑社長ら創業メンバーから株式を取得し、徐社長らは改めて議決権ベースで半分を出資したようです。IDAJはCAEと呼ばれるコンピューターによるエンジニアリングの分野で強みを持ち、自動車や航空宇宙、電子機器など多くの製造業企業を顧客に抱えるようです。トヨタ自動車をはじめとする車関連産業との取引が最も多いとのことです。製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)では、実際に試作や実験をしなくてもコンピューター上で様々なシミュレーションをして研究開発を効率化する動きが広がっているようです。例えば真空状態や超高温状態など、実際には作り出すのが難しい状況でのシミュレーションをバーチャルに行うことでコストや時間を大幅に削減できるもようです。こうしたソフトウエアの販売やサポート、コンサルティングの需要は着実に伸びており、IDAJの業績も右肩上がりで2022年度の売上高は約100億円になったようです。売上高に対するEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)比率も2割強と高水準を維持しているとのことです。